市場センチメントは改善したが、不確定性は依然と存在する

2020 年 5 月 21 日

厳しい衝撃の後、一部の主要国家の毎日新感染者数が減少し始めたと同時に経済回復を企画し始め、4月の市場は強くリバウンドした。経済停止による損失はとても膨大だが、刺激する施策も大きく打ち出され、市場センチメントを修復した。市場のボラティリティも高い傾向から戻りつつある。S&P500指数は当月12.68%上昇し、以前の60%近い落ち込みを修復した。中央銀行はさらに多くの国債及び社債を購入することを約束し、債券市場のパフォーマンスは良好である。たとえ4月の市場がリバウンドしたとしても、翌四半期のグローバル成長には大きな不確定性が残る。経済再開後の回復度合い及び再度の衰退リスクは現在深く考慮されるべき大きな要素である。

2020年第1四半期米国経済は4.7%縮小し、歴史上最長の拡張期を終わらせた。同時に2008年第4四半期以来のGDP最大の落ち込みを記録し、市場の予想である‐4.0%の落ち込みより厳しい状況であった。27.4まで落ち込んだ4月PMIから観察するに、シャットダウンによる経済悪化は明らかであった。国会はすでに多くの財政刺激政策を採用したが、更に多くの施策が必要と見られる。投資家は長期に渡る需要の破壊を懸念しており、値下がりリスクは依然と高い。リスク資産に対して、我々は引き続き警戒しなければならない。特に米国のテイルベースシャープレシオは0.95を記録し、歴史平均である1.1を下回った。株式の値下げリスクは平均より高く、損失となる可能性のほうが上昇潜在値より高い。