中国経済は回復し続けているが、予想より速度が遅い

2020 年 11 月 13 日

米国市場は近頃様々なマイナス要素及び不確定性に満ちているが、米国の不動産市場は依然と熱い。9月、中古住宅市場は連続4ヵ月成長し、先月より9.4%上昇し、前年同期比約21%増となった。中古住宅価格の中央値は前年比約15%増であり、311,800ドル増加し、これは住宅市場の量及び価格双方とも上昇していることを意味した。30年固定金利ローンが過去最低の2.89%は絶対的に不動産市場を支える一つの要素であり、在宅勤務の需要も多くの購入者を生んだ大きな原因である。既存の住宅供給量は147万に減少し、現在のペースでは2.7月しか持たず、これは過去最低値である。そのため、短期内米国不動産市場引き続き高水準のままであることを推測する。

中国第3四半期のGDPは4.9%増となり、最初の2四半期よりも高いが、予想の5.2%より低い。これにより、3四半期合計の成長率は0.7%となり、昨年と比較してプラスの成長率となった。工業生産は、8月の5.6%の成長に続いて、9月にて6.9%上昇し、力強く着実な回復を続けた。IMFは、今年の中国のGDP成長率の予測を0.9%から1.9%へと引き上げ、同時に今年世界経済は4.4%縮小すると予測した。中国経済は良きニュースはあるものの、潜在的なマイナス要素には要注意である。小売り売上高は、9月に3.3%増加したにもかかわらず、今年9月までの合計だと7.2%縮小している。中国で発表された9月の都市失業率は5.4%であるが、この数字は出稼ぎ労働者を含んでいないものであり、正確に労働市場を反映していない。9月、都市で再雇用された出稼ぎ労働者前年同期比2.1%減であり、中国経済は回復しつつあるものの、それは全ての業種が完全かつ均等に回復しているわけではない。